四章 マジック界の困った人々(男子編)
新年のご挨拶
ある年の年末に、ガイジンの知人から新年のご挨拶メールで届いた。ナニ、ヤツらはクリスマスの挨拶と新年の挨拶を一緒にやっちゃうような人々なので、年が明ける前から新年の挨拶だけをするのもアリなんだろう。そんなことはともかく、その内容だが...
まずありきたりの新年の挨拶文があって、自分のサイトの新年ご挨拶ページへのリンクが貼ってあった。そのリンク先ではちょっとした動画が見られたのだが。
き、きもちわるい...
えーと。静かなBGMが流れる雪景色の中、突如、本人がよっこらしょっと雪の丘に手を付いて上半身を現す。ここですら、筆者は「うぇっぷ!」と思ったのだが、更に更に。なんと、彼の背中から翼がー!翼がー!がー!生えて来るんだよぉぉ!!!
気持ち悪いよ~!シュールだよ~!
これが元来シュールさを狙ったものなら別にいいのだが、そもそも彼にはナルなトコロがあるので、これはもう、ロマンチック路線を狙ったものに相違ない。なにしろBGMは静かなクラシック調(スピーカーONにしてね、とご丁寧にもメールに書いてあった)、ご挨拶文のフォントも流れるような優美な曲線の装飾的なもの。せめて血が滴ったようなおちゃらけフォントだったら「そうか、シュールさを狙ったのか」と筆者のハートにガツンと来たものを...。どうにもこうにもコメントし難いので、結局返事は書かなかった。まー特定多数宛に出したのだから返事も期待しちゃいないかもしれないけれど。
マジシャンにはこういうびっくらなナルシストもいるのだよ、というお話でした。