自己流パジョンのできるまで

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日本ではチヂミと言う呼び方の方が有名だが、お好み焼きに良く似た韓国風の食物を、パジョンと呼ぶ。パは葱、ジョンは粉を焼いた食物と言う意味らしい。したがって、具は葱が主体だ。因みに、玉葱の事は何故かタマネギと呼ぶ韓国人もいるが、韓国語ではヤンパ。ヤンは西、つまり西洋の葱と言う意味のようだ。

パジョンは、韓国の街中の露店で、いっこ100円~200円で買える。昼ごはん代わりにもなるくらいのボリュームだ。焼きたてが美味い!お好み焼きよりモチモチした食感だ。それから、飲み屋でキムチジョンなるものを食べた。キムチ入りのパジョンだ。真っ赤なお好み焼きと思ってもらえればよい。そこそこ辛かったが、お陰で杯が良く進んだ。

我が家に帰ってこれを再現しよう、と試みたものの、全く同じ味にはならなかった。そもそも材料が違う…。キムチがないので、コチュジャンをしこたま入れる、本当は魚介類も入るはずだが、経済的菜食主義の我が家でそんな贅沢はできない。具は葱のみ!?二回目に作った時は、たまたま韓国帰りで屑海苔が山ほどあったので、これまたしこたま入れてみた。納豆も入れてみたが、これはイマイチ。かろうじて、上新粉は揃えた。うん!モチモチしている!ごま油で風味付けをするとなんだかそれらしくなった!

初めてパジョンの存在を知った時、「げ、葱のお好み焼き?」とのけぞった。韓国では子供も大好きなおやつだという。なんちゅう大人びた味覚の子供たちだ。筆者は子供の頃、葱が嫌いだった。今でもそれほど好んで食べるわけでもなく、薬味として用意してあっても滅多に入れない。が、今回パジョンを作った時は、何せ具が葱だけなものだから、とにかく葱を大量に入れた。極太葱を丸々3本刻んで投入した。全部一人で食べた。生まれてこの方、一度にこれほどの葱を食したのは初めてである。