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韓国ドラマの楽しみ方

筆者の友人Yさんは大の韓国ドラマ好き。が、空港に殺到してわーきゃーと俳優を追い回す類ではない。どちらかというと、筆者と同様、そんなオバさん達を尻目にこちらは斜に構え、重箱の隅をつつきまわるタイプである。

大人気ドラマ「冬のソナタ」が終了した後は、「美しき日々」という、これまたお涙頂戴な韓国ドラマが放送されていたのだが、Yさんはこちらもチェック済み。どころか、レンタルビデオを借りて一足先に全巻見終わってしまっていた。突っ込み処でケタケタ笑うために、筆者も気が付いた時は見る事もあったが、元々欠かさず見るほどマメな性分でもない。「あそこは何でああいう展開になった訳?」「んで、その後結局どうなるの?」と、見逃した分どころか先の話まで彼女に訊いて穴埋めしてしまった。

韓国ドラマ最大の突っ込み処として二人の意見が一致したのは、クサ過ぎぎる台詞。今時日本のドラマでも有り得ない、サム過ぎる設定。

例えば。

女主人公の服を妹が汚してしまったお詫びに、しかしお詫びとしては甚だ高飛車な態度で、上司でもある男が買ってきた服を渡そうとする。施しを受けているような気分になった女主人公は「貰う理由がありません」と断るのだが、それに返す男の台詞たるや。

「僕の好意を断る事はできないよ」(ニッと笑って気障っぽく立ち去る)

………。

キメているつもりらしいが、どどど、どうにも笑えてしょうがないのはワシだけだろうかぁぁぁ!この俳優の微笑を巷ではキラースマイルとか言うらしいが、坊やがニヤけているようにしか見えないのはワシだけだろうかぁぁぁ!そんな事な~い、ワシもワシも、とYさん、諸手を上げて大賛同。

その他、Yさん証言によるサムい場面は、「目も当てられないほどベタベタしながら街中を『ペアルック』で闊歩する二人」「コーヒーの泡の部分にハート型の絵を描いて、『僕のハートを飲み干して』と恥ずかしげもなく言う」などなど。見てみたいような、歯の根が浮き上がって総入歯になってしまいそうなのが怖いような…。

因みに、この俳優、「JSA」という南北問題を扱った映画に出演しており、なかなか骨のある演技をしていたのだが、筆者はとある映画ファンサイトでこんな一文を目にしてしまった。

「主役が爆笑問題の太田に似てると思ったのは俺だけかな?」

い、言われてみれば骨格やパーツが…。それ以来、いくらカッコつけようが気障っちく振舞おうが、彼の顔はもう太田氏にしか見えなくなり、彼の一挙手一投足に爆笑を禁じ得なくなってしまったのである(件の太田氏ご本人が、顔ちぇきをやってみたらこの俳優が出てきたそうな)。

韓国ドラマを見ていて、も一つ不思議なのは、時たま異様に不細工な俳優が出てくる事である。いや、不細工という役柄なら仕方がないのだが、設定上は美男美女という事になっているようなのだ。その証拠に「男前だな」という台詞が至極当然のように出てきたり(え?今誰の事を言ったの?と本気で不思議体験ができる)、性格が良い訳でもない不細工女がモテてモテてしょうがなかったり。国による美意識の差か?とも思ったが、時に恐ろしいほどの美女も出てきたりするし。即ち「許容範囲が広い」のだろうか?

優男君もヨン様

ドラマ「冬のソナタ」でぺ様の恋敵役を演じる優男君が、テレビ韓国語講座でインタビューに答えていた。

ドラマの中の彼は「もう二度とやらないよ」と言っておきながら何度も主人公に嫌がらせ(?)をしたり、婚約解消したいという主人公にいつまでも付きまとったり、自殺するふり(?)をして彼女を自分の方に引き戻そうとしたり、保身のために嘘をついたり、ホントに嫌な奴であった。かと思うとドラマ後半では何もかも悟りきってとても良い人になったり。まァ、製作側が自分らの都合(及び視聴者のご希望)に合わせて彼のキャラを振り回していたのであろうが。脇役の人格の整合性など、韓国ドラマに於てはどうでも良いようだ。まだまだだなァ…。

面白いのは、演じた彼自身が、そういった事は「製作側の失敗だった」という言い方をしていた事である。そして「僕だったらあそこまでしつこく追い回さない」とも。

彼がインタビューに答える様子は、はきはきとして好印象、ぺ様のようにやたらニヤつかず、それでも笑顔は爽やかだ。

あり?なんか好青年?

当たり前と言えば当たり前だが、ドラマの印象とは随分違う。「良い人」という設定でありながら、イヤ~な性格を露呈する破綻したキャラをなんかヘンだと思いながらもしっかり演じきっていたという事だろうか。ひょっとしたらぺ様より役者が上なのかも。

そんな彼は、後輩Nの大好きなチャン・ドンゴン氏とたまたま同じ飛行機で来日していたらしい。そして、ぺ様ほどではないものの、ファンの集いではやはり冬ソナ好きのオバさんの壁に囲まれ、冬ソナのテーマを熱唱し(彼は歌手でもあるようだ)、黙ってりゃわかりゃしないのに、今歌詞を間違えてしまいました、ごめんなさいと謝ったそうだ。う~む、お人よしは地であったか。

ところで、彼の名前なんだったけ?後輩Nと話題にする時は、いつも「優男」と呼んでいるので、本名わかんないよ…。

調べてみると「ぱく・よんは(pak yong-ha)」という名前だった。

あり?名前の第一音節はぺ様(pe youg-joon)と全く一緒じゃん!

なんという事か!敵役の優男も実は「ヨン様」だったのである。

オバさんは韓国俳優にメロメロ

はてさて、ぺ様には全く興味がない後輩Nだが、お気に入りの韓国俳優はいるらしい。日本でも上映された「ブラザーフッド」の主演俳優、チャン・ドンゴン氏である。人気が爆発する少し前に、たまたま朝のテレビ番組に出演しているのを見かけ、「不精ヒゲでラフでワイルドでめちゃ好みやんケ~!!!」と、即、メロメロ状態。この一言で、何故彼女がぺ様に興味がないのかわかる気がする…。

余談であるが、とある深夜番組でお笑い芸人がこんな事を言っていた。

「あの人の顔、オバちゃんがお見合い写真見せながら『男前やろ』と言って薦めてくる類の顔やねん。」

にゃるほど。やはりぺ様は基本的にオバ好みな訳だな。

そういうオバさんの一部は、わざわざドラマの舞台となった高校まで出掛け、守衛さんに頼んでピアノのある部屋に入れて貰い、そこでドラマで使われていた曲を演奏するんだそうな。

う。なんかホラー…。

さて、チャン・ドンゴン氏に一目惚れした後輩Nは、すぐさまネットで彼の情報を探しまくったのだが「整髪料でぴっちり髪を寝かしつけた成金ボンボンみたいな写真」しか見つからず、がっかりしたそうだ。「日本のテレビに出る時は日本のスタイリストが付いたのさ。韓国のセンスはイマイチ」と自分の旦那に揶揄されてご不満そうである。

筆者自身はこの俳優さんにも全く心が動かないのだが(て言うか芸能人にあまり興味がない)、後輩思いの筆者としては、何かとチャン・ドンゴン氏に関する情報に目が行ってしまう。方々からひっきりなしに送られてくる多量のメルマガにざざざっと目を通していたら、「ブラザーフッド」試写会の情報が目にとまった。彼女の住む東京(限りなく埼玉地区)で開催されるものだったので、早速メールで知らせたら、抽選に当たる前から

「チャン・ドンゴン様が会場に来て、目なんか合っちゃったらどうしようかしら~ん」

とアホな事をほざいて舞い上がっていた。

結局抽選には漏れ、そしてチャン・ドンゴン氏は応募したのとは別の試写会に来ていたそうだ。それでもめげずに動画配信で記者会見の模様をしっかりチェック(うひょ~!)。が、そこでタダならぬニュース見出しを発見したらしい。「冬ソナを見てるというと、ヨン様好きだと思われるのが心外です。オバさんとは違うのよぅぅぅぅ!」と常々嘆いていた彼女だが、なんとそこには。

「日本のオバ様方、チャン・ドンゴンにメロメロ」という表現が…

ワタクシもオバさんなのかぁぁぁぁ!!!(後輩N)※

………合掌。

 因みに、最近のチャン・ドンゴン氏は髪の毛が張り付いておらず、良い感じだそうだ。

※「チャン・ドンゴンが好き」というのは「オバさんである」事の必要条件でも十分条件でもないので、これほど取り乱す必要はないものと思われる。