韓国
第4節 韓国語あれこれ

ぷぷぷな問題

韓国の人々の外国語の発音について、「ザ」行音や「つ」に次いで実によく話題に上るのが、外来語の中に妙な具合で現れる「p」の音である。英語で「f」と綴られるものは、間違いなく「p」に変換されている。韓国留学経験のある後輩Nによると、彼らはKentucky Fried Chickenの事を「KFC」と呼ぶらしいが、発音は勿論「けいえぷし」。因みに携帯電話は「へんどぅぽん」である。むむぅ。平仮名で書くとなんだか一段と間抜けですな。

とある友人が「外人ハウス」というシェアハウスに住んでいた時、そこには韓国人の住人もいたそうだ。その時から彼らの殊更奇妙なこの発音傾向について疑問に思っていたそうだが、拙著「ハングル英語、大解析!」を読んで、ついに謎が解けた!と喜んでいた。

母国語の特徴により、苦手な発音があるのは致し方ないと思う。が、彼らのスゴイのは堂々とこう言って憚らない事である。

「韓国語は全ての英語の発音を表現できる言語だが、日本語は英語を表現しきれない。だから、日本人より韓国人の方が英語は上手いんだよ」(出典「けいえぷし」証言提供者に同じ)

…ぇと。この自信は一体何処から来るのだろうか?全ての英語の発音を表現…じぇ~んじぇんできていないと思いますが。それに、外国語を極めて正確に表現できる言語など、そもそも存在しないと思いますよぉ。百歩譲って仮に事実だとしても、日本人より上手いなんて嫌味な事、わざわざ日本人に向かって言わなくてもいいじゃん…。大体、日本人の平均的英語レベルは先進諸国の中でどん尻らしいから、日本人より上手くたってあんまり自慢にもならんと思うけど。

幸い、と言うか必然的・選択的結果として、筆者と懇意にしてくれている韓国人の友人には、面と向かってこのような勘違いをわざわざ申し立てる人は少ない。が、筆者自身も、韓国人が似たような発言をするのを耳にした事が何度かある。冷静に現実と向き合えば、ハングルが外国語の発音を全て正確に表現できる訳ではなく、それゆえ韓国訛りが存在する事など明白だというのに…。学校教育の中で、こういう事柄が標語のように刷り込まれているのだろうか?思い込みってコワイ…。ま、日本人の中にも「日本人の英語ってわかり易いよねー」とか、タワケた主観論を堂々と言ってのけるアホゥもいるけれど。日本人に日本語訛りの英語が聴き取り易い事など当たり前じゃァ!視線の狭さというのも同様にコワイなァ…。

どっちが下手だろうが上手かろうがそんな事はどうでも良いから、現実を直視し、苦手部分を克服しつつ、「韓国人がっ!」などと力まずに、個々が精進していけば良いと思うのだが。語学の能力なんて所詮個人差の問題なので、そもそもどっちの国民がより優秀かなどと取り沙汰する事自体がバカバカしい。何かにつけて「我々がっ!」「我々のっ!」と主張したがる国民性だから仕方ないのだろうか?

参考:ウリマル(我々の言葉=韓国語)、ウリナラ(我々の国=韓国)は非常によく耳にする。街中で「ウリ銀行」を見かけた事もあるし、ウリ党という政党もある。我々銀行、我々党って事だろうか?う~む。後輩Nによると、女の子の名前で「ウリ」ってのもあるそうだ。響きは可愛いけど、ぅぅ~む。