韓国
第4節 韓国語あれこれ

日本語のできるイタリア人in Korea

韓国で、なんと日本語を話すイタリア人に会った。その実力は挨拶程度のいい加減なものではなく、日本人と不自由なくコミュニケーションを取れるほどのものだった。難しい会話は無理だと言っていたが、日常会話には殆ど支障がない。きちんと日本語で話せるし、こちらの言う事も完璧に理解していたようだ。敵ながらアッパレ(筆者は至極個人的な事情でイタリアを毛嫌いしている。ま、今となっては皮肉のネタにしているだけだが)。

彼女はイタリアで日本語を3年間勉強した後、きちんと話せるようになりたいと思って留学を決意したという。日本で過ごしたのは1年。韓国へは、イタリアへ帰る直前のご近所旅行で来ていたのだった。

ソウルでは日本語が通じる所が結構あるので、「あなたが日本語を話したら韓国の人は驚くんじゃない?」と訊いてみた。が、彼女がたまたま話した相手が日本語のわからない人だったので、諦めてそれ以来試していないそうである。見かけが西洋人なだけに、まず英語で話し掛けられてしまう訳で、この意外性をお披露目する機会が訪れないのがなんとも勿体無い。

イタリア人の彼女が留学してたった1年で会話ができるようになったのは、彼女が「日本語を勉強しに」わざわざやって来た事が第1の理由であるが、日本でイタリア語会話ができる人は、巷に溢れていないため、必然的に日本語を使えるようにせざるをえなかったのも大きいだろう。彼女は英語もかなり話せるようだったが、そんなモノは当てにせず、しっかりと日本語を学んだ訳だ。日本に住む以上、彼女の努力は当然の事だけれど、日本に住んでいても殆どまともな会話ができない外国人(主に西洋人)は多いので、筆者は感心してその旨を告げた。「だって、日本に住むなら日本語が話せないと不便ですから。」と、彼女は言った。

そうなのだ、日本に住みながら、殆ど日本語ができない外人達に対して、よく困らないわね、アンタ達、日本をナメとるんか?と思った事は数知れない。