沖縄県で登山!其の壱

野底マーペー

野底マーペー

筆者が沖縄県に赴くと、何故か山に登るハメになる。もともと山登ラーだから、そこに山があればつい登ってしまうという習性ゆえなのだが、そもそも沖縄県に登るような山があるのか?と思われる方が大半だろう。実は筆者もそうであった。初めて沖縄本島へ行った際、「登るような山」があったことに軽く衝撃を受けた。しかしながら沖縄県の山はさして標高が高くない。本島最高峰の与那覇岳ですら高々503mしか無い。この山に登ってすっかり沖縄の山は制したつもり(!)でいたのだが、実は与那覇岳は「沖縄県最高峰」ではなかった。なんと、遥か南西沖に浮かぶ石垣島に、それはあるのだった。

は?石垣島に山?

本島ならいざしらず、たかだか周囲140km足らずの小さな島である。石垣島がどんな所なのか何の予備知識もなく赴いて、空港に着陸する際、思いがけず山がちな地形を目にしてまたもや軽く衝撃を受けた。市街に出てフリーペーパーをめくると、それなりに登山道が整備された山がなんと2つもあり、それぞれ楽に登れそうだということがわかったので、早速向こう2日間の行動計画に組み入れた。

まず登ったのは、野底岳。通称「野底マーペー」。282mと標高が低いが、独特の形をした山頂が山塊から突き出ているので、島内の様々な方面から望める。すなわち山頂からの眺めがとても良い。傾斜がややきついけれど、林道からたった10分で登れてしまうので、普通の体力がある人なら問題なく山頂にたどり着けるはずだ。

野底マーペー登山道入り口

野底マーペー登山道入り口

急な傾斜道にはロープが渡してある

急な傾斜道にはロープが渡してある

地元の山岳会が山道の整備をしているのか、道標がしっかりと設置されていて、迷うことはまず無い。急な傾斜部分にはロープが渡してあるので、それを手繰って慎重に登れば大丈夫。

野底マーペー登山道道標 野底マーペー登山道道標

↓山頂からの眺めは、ご覧のとおり!曇天なのでビミョーだけども…360度の展望!晴れていたら、海が綺麗だっただろうなぁ…。(クリックすると大きな写真が表示されます)

野底マーペー山頂からの360度の眺望

マーペーさんが岩になったところで、一風変わったこの山の名称は、ある伝説が元になっている。琉球王朝の時代、黒島(石垣島の南西にある小島)の住人を、テキトーな所で半分に分け、強制的にこの山の麓に移住させたそうで、移住者の中にマーペーという名前の娘がいたそうだ。彼女は黒島に残されてしまった恋人を想い、せめて故郷の黒島を見たいと考えて山に登ったものの、王国最高峰の於茂登岳(おもとだけ:標高525m)に遮られて島は見えず。絶望の余り山頂で石になってしまったそうな。

↑すなわちこの岩塊がマーペーさんということか…(O_O) まー岩になったというのはともかく、黒島からの強制移住は史実だそうだ。

野底マーペー伝説

於茂登岳から見た野底マーペー←こちらは於茂登岳から見た野底マーペー。ホントに、ドコからでもこの山だとわかる。

山頂付近は取り分け傾斜がきついのだが、足元さえしっかりしていれば登るのはさほど難儀ではない。山歩きに慣れた人にとってはどうってことない行程だ。しかし、そうでない普通の観光客が思いつきで登ってみると「ナメてかかったら意外と大変だった!」という感想を漏らすことも多いそうな。…という事例の方が多いためだろう、レンタルバイク屋のおじさんに「あそこは険しいから!」と筆者はさんざん脅された。そして、つい北アルプスの槍ヶ岳の穂先、もしくは長野県の戸隠山の登山道くらいのモノを想像してビビったのだが、ソレは想像力逞し過ぎ、取り越し苦労であった(^_^;) 割と楽勝だったよ。但し、沖縄の山は一部の離島を除いてハブが生息しているので、油断は禁物。気候が温暖なためハブは冬眠しないので、冬の登山では不用意に枯れ葉の山を踏んだりしないように注意が必要。