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作品概要

世の中、「なんだ・こりあ!?」と不審に思うことは多いけれど、そんな物を探しながら日々生きていくのもなかなか楽しい。世の中突っ込み処が満載。突っ込み処がなければ世の中全然楽しくない。一時的な擬似的愛情にうかされて韓国俳優目当てに空港に殺到するオバさんに「なんだ・こりあ!?」オバさんたちの狂気の沙汰の理由を探るために見た今時日本じゃ有り得ない臭い韓国ドラマに「なんだ・こりあ!?」。ドジを基本に生きている韓国人の友人「ぱぼ」さんに「なんだ・こりあ!?」。人前で素っ裸になる事を厭わないドイツ人に「なんだ・こりあ!?」。不味い物を美味いと言って食べるカナダ人の味覚に「なんだ・こりあ!?」。気が付いたらまさに「一冊の本にできるくらい」の「なんだ・こりあ!?」が集まっていた。ネタの採取地は、日本を初め、友人知人の多い韓国・ドイツ・カナダを中心に。これからもどんどん増えていくとは思うけれど。

「なんだ・こりあ!?」を探しに行こう

元々、筆者は旅が好きな訳ではない。そもそも出無精で、休日でも家でのんびりしている事が多い。旅から帰った時、どころか、旅の道中で「やっぱり家が一番」と呟き、また、旅に出掛ける直前まで殆ど何も準備せず、前日の夜中に思い出したようにワタワタと荷造りをするモノグサぶり。その上、その最中には「ああ、めんどくさい。出掛けるのが億劫だ」と一人ごちる事を忘れない。およそ旅を楽しみにしている人種とは言い難い。

そのわりには年中何処かに出掛けていると人々に錯覚され易い。久し振りに会った人の大半はこんな質問をしてくる。

「今何処に住んでんの?」

日本じゃ、ボケ。

何故だか、知り合いの多くは、筆者が「世界を股にかけて活躍している」と勘違いしている。確かに、きっちり一年日本に帰らなかった事もあるし、「高い交通費を払って行くのだから、できるだけ長くいよう」というみみっちい考えに基づくちょっと長めの海外滞在は何回かした事があるが、筆者の生活の基本はあくまで日本である。計らずして海外にうだうだ住み着いた経験から、日本の良さを、多分日本から出た事がない人よりはよく知っている。

比較的日本が嫌いでもなく、比較的旅が好きでもないのに、何ゆえ度々日本を離れる機会があるのか。それは、イベントにかこつけて出掛けるためだ。実は、純粋に観光目的で海外旅行をした事は殆どない。

また、筆者の場合、自分の時間を持つ事を生活の基本としているため、時間はある。そして、出掛けるために金を作る。普通、時間がある人は金がないと言う。金がある人は時間がないと言う。しかし、それは、ない方のモノを作る努力が足りない人が言う事だ。或いはない方のモノを作り出すほど、目的に対して情熱がない人が言う事でもある。本当にしたい事があれば人は時間を作る。そのための金がなければ金も作る。何かを犠牲にしてでも作る。犠牲を惜しんでいるのならば、それをするための情熱が中途半端だ、という事だ。

と、偉そうに言ってはみたが、前述の通り、自分の時間を持つ事を生活の基本としているため、筆者にとって、そもそも時間はあるのが大前提である。従って、必要以上に働かないので収入は多くない。が、贅沢をする癖がないため、決して多くはないが、使いたい時にはそれ相応の金があったりする。その上旅先でも贅沢をしないので、旅行費用はさほどかからない。つまり、必ずしも多大なる情熱を持って金や時間を工面している訳ではないのだ…。

なんとなくできてしまった時間や金でする旅は、大体次の三つの目的のために計画される。

一、登山やバイク・ツーリングなど、行程自体を楽しむ

二、イベントに参加する

三、一や二の目的の時に会った知人に会う

時に「行程を楽しむ」に「よその場所で普通に暮らす」事も含まれるため、山小屋や旅館に住み着きながら働いたり、海を越えた土地でうだうだ暮らしたりという結果となった。同じ土地に長くいれば、知人も増える。奴らに会いにまた出掛けよう、とある時ふと思い立ち、再び無計画な旅が唐突に始まるのだ。そしてまた知人が増える。まるで無限蟻地獄だ。

知人に会ったりイベントに参加したりするのが目的だから、観光らしい観光はあまりしない。観光旅行ってつまらない、と高校一年生の初一人旅に於いて早くも悟ってしまったため、大学生ならやりそうな卒業旅行もやっていない。

しからば、「旅行先」で一体自分は何をやっているのか、とつらつら思い起こしてみると、なんだか日本にいる時とほぼ同じ事しかしていない。買い物に行き、食事を作り、趣味に時間を費やし、気分転換に散歩をする。時に友人と会う。働いたりもする。しかし、一つ違う事は。

「なんだ・こりあ!?」を探す事だ。

なんだか知らず知らずのうちに、外国と日本の違いを気に留めていて、その事を文章に書き表すようになっていた。勿論、日本にいても「なんだ・こりあ!?」と思う事はあるが、外国にいた方が出会う確率は断然高い。何故なら、日本の常識がまかり通らない分、自分の常識が通用する範囲がより狭くなるからだ。自分にとって妙な出来事が多くて当然である。

逆に、日本との共通性に親近感を覚える事もある。それが韓国とドイツ。イマイチ共通性はないが、住んでいた事があるというだけで愛着のあるカナダ。この三つの国に於いて、感じた様々な「なんだ・こりあ!?」を書き綴ったのが、この『なんだ・こりあ!?』なのである。