2014年睦月のかめ

角館の欄間かめ

2014年睦月のかめ01
2014年睦月のかめ02
2014年睦月のかめ03
2014年睦月のかめ04

2013年神無月のかめに引き続き、再び秋田からのかめをお届けすることとなった!

ココ10年の冬の恒例行事となっていた秋田行きの折、足を伸ばした先は秋田県屈指の観光地、角館(かくのだて)。江戸時代から残る武家屋敷や見事な枝垂れ桜で超有名なのだけど、2月のお祭りの時期を除けば真冬は思いっきりオフシーズンで、ドコに行っても観光客は殆どおらず、淋しい雰囲気。しかしその分、お店の方や施設の方は、大変丁寧に接してくださって、通り一遍の説明が終わると、それ以外のことをまーよく喋ること喋ること。いつものことながら、なんの下調べもせずにひょいっと角館まで出向き、武家屋敷がドコにどう散らばっているかもよく知らないままぷらぷらしていたのだけど、行く先々でお勧めスポットを教えて頂けて大いに助かった。

1日目に立ち寄ったクラフト店で教えていただいたのは、内町(うちまち)の武家屋敷通りの「石黒家」のお屋敷。角館に6件残っている武家屋敷の中で唯一、母屋に上がって見学させてもらえる所。2日目の朝に行ってみると、係のおねえさんがそれはそれは丁寧に案内してくださった。そして、ココにあったのだよ、かめの欄間が!(゚д゚)!!

質実剛健をモットーとするお武家のお屋敷に、贅沢に欄間を配してある事自体珍しいのだそうだけども、よりによってかめの欄間って!少なくとも筆者は初めて見たゾ!木目を水の流れに見立ててそこにかめを配置した、という趣向らしい。暗い部屋の方から見ると、かめの陰が映ってとっても幻想的!つい2-3年前にかめ好きの外国人客が訪れ、狂喜乱舞して写真を撮りまくっていたそうな。

さて、一般公開している座敷蔵があるということをココのおねえさんに教えていただいた。俄か蔵マニアの筆者としては訪ねて行かぬ手はなく、街の反対側の端っこまではるばる歩いて行った。訪問先は「安藤醸造」という味噌の蔵元で、珍しいレンガ造りの蔵を持っている。蔵と言っても倉庫ではなく文字通り、畳を敷いた座敷蔵。ココに、またしても、あったのだよ、かめの欄間がっ!!(写真左上)こちらは武家屋敷ではなく商家なのだけど、それにしても、たまたま入った施設にあった欄間がいずれもかめ柄とは…ひょっとして、角館の欄間は全てかめなのか?いずれホカの施設にも調査に参らねばならんな…

ところで、今回はそれほど多くの施設に入ったわけではないのだけど、ドコへ行っても立派な蔵があり、増田町の蔵に優るとも劣らない素晴らしい意匠を凝らしたものばかり。実は角館にも数多の蔵があり、現存数は増田町のものを上回るとか。ただ、現役で利用されているものが多くて今のところ大々的に一般公開はできない状態らしい。

因みに、右上のかめの甲羅は石黒家の隣の武家屋敷、青柳家の展示資料。「火薬入れ」だそうな。