2013年霜月のかめ

亀ヴーシュ

2013年霜月のかめ01

去る8月10日のことであった。あいちトリエンナーレ2013の開幕日である。筆者は仲間3名と連れ立って岡崎会場を冷やかしに出かけた。炎天下の中、ほうぼうに散在する会場を巡り、岡崎市民いわく「かつては大変賑わっていた」百貨店(?)シビコ内の作品もほぼ全て見て回ったのだが、案内図と照らし合わせると、一つだけ見ていないものがあるのに気がついた。1階の入口付近にあるはずなのだが、ドコにもそれらしいものは見当たらなかったので、ガイドのヒトに訊ねると、なんと「MP3を使ったゲーム」が作品であるという。

そのゲームの名は「亀ヴーシュ」。4名のグループで対戦する。それぞれがMP3を持ち、イヤホンから聞こえる音声の指示に従う。音声は4名の間で微妙に異なる。…と書くと、なんだか面白そうに聞こえるのだが…

MP3の他にも1人に1つずつプラスチックのかめが渡され、それを各自左手の甲に載せておく。ジブンのは落とされないように注意しながら他人のかめを右手ではたき落とす、というだけの単純な遊びで、えー、MP3要らないんじゃね?というのが戦った(!)後の感想だった。結局背の高い人が有利なだけで、作戦だとか運動神経だとかはあまり関係なく、白熱するような遊びでもなかったのだが…どういうわけか、大の大人が4人して大いにはしゃぎまくったのであった(^_^;)。こんな単純なゲームで盛り上がる面々が珍しいのか、はたまた開幕直後なので、ワレワレが初めての「亀ヴーシュ」を体験した客だったのか、ガイドのヒトビトは大いに嬉しそうにしており、さかんにワレワレの写真を撮っていたよ。

他にも「長者町の戦い」などあいちトリエンナーレ仕様に考案されたゲームもあったそうだが、やった人によるとあまり面白くなかったらしい。

制作はドイツのアーティスト集団Invisible Playground。トリエンナーレで「展示」されていたゲームの音声は下記参考サイトで訊くことが出来る。全て日本語に翻訳されているよ。

ちなみに「ヴーシュ」とは中国語で武術のことだそうな。WUSHUという音声のドイツ語読みなのダローか?